「失敗を避ける自分」から「失敗できる自分」になった話

「成功する」より「失敗しない」ことが大事!?

皆さんは最近、何かを「失敗」したことはありますか?

寝坊や忘れ物をしたり、仕事でミスしたり、イライラしてつい家族に当たってしまったり……。
小さなものから大きいことまで、日常にはいろんな「失敗」があると思います。

でも、「失敗したい」なんて人は、まずいないですよね。
2022年に話題を呼んだ書籍『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)の著者で、編集者・ライターの稲田豊史さんは、あるイベントで、こう語っています。

「今の若者はみんな失敗したくない気持ちがすごく強いです」
「エンタメ作品も、みんなが観ているものから順番に観る。観ている人が多いほうがハズレない、つまり失敗する確率が減るからです」
https://toyokeizai.net/articles/-/625856A

最近、大学生から相談を受けた時も、質問はこうでした。
「就職活動で“失敗しない”ためには、どうしたらいいですか?」

「成功する」ことよりも「失敗しない」ことが大事——。
(私も含めて)若い世代には、そんな感覚がある気がします。

「100」か、「0」か――その間にあるはずの「1」~「99」

私自身は小さい頃から、とにかく失敗するのが嫌で、失敗を避けていました。
5人きょうだいの3番目。年上の姉と兄の失敗を見ては、自分は失敗しないように振る舞ってきました。

そんな姿勢は、学校の勉強でも、また小学校から高校まで続けた野球でも同じでした。

授業では、当てられた問題を間違った時、何よりも「恥ずかしさ」が大きかったのを覚えています。
「できない人」というレッテルを貼られたくなくて、だんだんと失敗しないためには、最初から挑戦しないほうがマシだと考えるようになりました。

野球でも、プレーでミスしてチームに迷惑をかけるのが、何より嫌でした。
もちろん、野球は今でも最高の思い出です。
(皆で甲子園を目指してキツい練習に励んだり、キャプテンを任されていろんな経験をしたり)
その一方で、当時の自分は、失敗を恐れるあまり、極端な結果主義になっていたように思います。

たとえば打者としては、ヒットを打てれば100点だけれど、三振やアウトになったら0点。
「100」か、「0」か――。
そんな極端な考え方にとらわれて、本当だったら、その間にあるはずの「1」から「99」の努力や挑戦には、まるで意味がないかのように感じていました。

いつしか私の中で、失敗を避けることは、挑戦を避け、成長する努力を避けることになりかけていました。

“ここなら僕も自分をさらけ出していいのかな”

けれど、そんな私が思いっきり「失敗」にぶつかったのが、大学受験でした。
朝から晩まで猛勉強の日々を送ったものの、志望校はあえなく「不合格」。
“あれだけ勉強したのに……合格できなかったら、全て無意味でしかない”
全身からヘナヘナと、力が抜けていくようでした。

結局、別の大学に進学が決まり、地元・北海道から東京へ。
創価学会の学生部の活動に参加するようになりました。
学生部の集まりでは、みんなが明け透けに「これが自分!」と言わんばかりに、悩みや課題を打ち明けていました。
失敗談も明るく話し合う姿に、私は衝撃を受けました。

それまで失敗を避けてきたのは、失敗した自分が周りからどう見られるかを気にし過ぎていたからかもしれません。
学生部の仲間は、大学で失敗したこと、学会活動をする上で悩んでいることなど、何でも言い合っていました。それをみんながしっかり受け止め、聞いてくれる雰囲気がありました。

“ここなら僕も自分をさらけ出していいのかな”
そう思えた時、息が詰まるようだったこれまでの感覚から、ふっと気持ちが楽になったのを感じました。

創価学会では毎月、地域の老若男女が集まる座談会が開かれます。
私も参加するようになり、皆さんの“赤裸々トーク”の輪の中に入っていきました。
そこで気付いたのは、悩みや失敗のエピソードが、他の人の背中をそっと押すこともあるということ。
ある時、私は人間関係に悩んでいること、乗り越えていきたいという決意を話しました。
すると、会合終了後、後輩が自分のところに来て、「話を聞いて励まされました。自分も頑張ります!」と。
聞けば、同じような悩みにぶつかっていたとのこと。
自分の悩みや失敗が、誰かを励ますことにもつながるんだと思うと、改めて、失敗を恐れずに挑戦しようと思えました。

「失敗があっても、未来は長いのです」

なんて、かっこいいことを書いてしまいましたが……(笑)。
社会人になった今でも、職場の先輩から「失敗を避けようとしていない?」と言われることも。

そんな時、何度も読み返してきた池田先生の言葉があります。

「後悔することがあっても、悩みがあっても、失敗があっても、未来は長いのです」
「失敗した人、病気や経済苦で悩んだ人のほうが、その分、人の心がわかる。人生の深さがわかる。だから『負けない』ことです。負けなければ、苦しんだ分だけ、将来、必ず大きな花が咲くのです」
「たとえ諸君が、自分で自分をだめだと思っても、私はそうは思わない。全員が使命の人であることを疑わない」
(『青春対話1』〈普及版〉)

大学受験で志望校に落ちた時、大失敗したと思いました。
けれど、その先で学生部の仲間と出会えて、最高の学生生活が待っていました。

確かに、その瞬間だけを切り取ったら「失敗」としか思えないこともあります。
でも、そこで大事なのは「負けない」こと、自分で自分を「諦めない」こと。
失敗しても悩んでも、挑戦し続けると、後から振り返ったら自分が成長していることに気付ける。
それを池田先生から教わり、学会の仲間から教わりました。

創価学会での信仰活動を通して、私自身が少しずつ変わってきたなと感じています。
かつての「失敗を避ける」自分から、「失敗できる」自分へ――。
その先に自分だけの成長のドラマが続いていくと確信しています。

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