推しが実は年下だった! 華陽会の私がそこから学んだこと

えっ!? あの人、私より年下だったんだ

「次のシングルの活動をもって、このグループを卒業します」

そんなブログの一行、生配信での一言に、がつんと衝撃を受けて落ち込むことって、皆さんはありますか。

私はよくあるんです。
“ついこの前までめちゃくちゃ笑顔で歌って踊っていたライブで、実はそんな重大発表を秘めていたの? どうすればまだ、あなたを追いかけていられますか……? 私に何ができますか?”――なんて取り乱す期間を終えると、ひたすら、その方への感謝と尊敬の念がわき上がってきます。
グループの中で後輩に慕われている姿や、冠番組での冴え渡った一言、公開されたMV(ミュージックビデオ)で魅せる切ない表情。そんなシーンを見るたびに、「ここまで私たちを楽しませてくれてありがとう、どうかこれからも健やかでいてね」と心の中でハンカチを出して涙をぬぐいます。

そんなアイドル好きな私ですが、実はグループ内での関係性やパフォーマンスに注目するほうで、その方自身の年齢やプロフィールをあまり意識してないんです。本気で、そのグループを推している方から、“にわかファン”とか“ライトオタク”と言われる覚悟はできております。

ただ、卒業の時に改めて、その方の経歴を見たり、過去動画やDVDを見たりすると、けっこう思うんです。「えっ!? あの人、私の年下だったんだ」って。
私より年下なのに、あんなにも大勢のメンバーやファンを笑顔にし、見えていない努力もいっぱいして、なんて立派なんだろう――。そんな風に、尊敬の思いで胸がいっぱいになります。

お金で解決するなら安いもんだよ

中学、高校、大学、新社会人と、日本社会では、年上から教わる機会が多いように思います。なので、私は年齢を重ねるにつれて、“しっかりしなきゃ”とプレッシャーを感じてしまう面がありました。
そんな私ですが、最近、創価学会で活動していく中で、年上だから年下を引っ張らなきゃいけないという考えに固執しなくてもいいんじゃないかな、と思えるようになったんです。

私が所属する創価学会の「池田華陽会」は、20代の女性部の集まりです。30歳になったら、「ヤング白ゆり世代」という新しいグループに移行します。2つ上に姉がいる私は、どっちかっていうと先輩好き。頼りにしていた先輩が毎年のように華陽会を去っていくたびに、寂しくて心細くて。と同時に、自分が華陽会の中で最年長になる時が迫っていることも実感し、「もっと後輩を励ませるようになりたい」と、決意を深めてきました。 

でも、華陽会の活動を通して、私が後輩に信心を伝えようとする以前に、年下のメンバーから学びを得ることがたくさんありました。

池田華陽会のある後輩が、親友とこんな話をしたそうです。

親友「お金払ったらご利益(りやく)があるって信じ込まされている宗教ってあるよね。あなたの宗教もそんな感じ?」

華陽(学会員)「そんな、お金で人生の苦労が解決するなら安いもんだよ。うちの宗教なんて頑張れば頑張っただけ難が来るんだから。つまりもっと悩むこともあるんだ(笑)」

親友「え、どういうこと?」

華陽「お金で悩みを神様が消してくれるなんて、人生はそんなに甘くない。そんなこと言ってる宗教はニセモノだと思う。悩みを解決する力は、自分の中にしかないんじゃないかな」

口数の少ない後輩ですが、会話の中で、確信こもる信念が伝わったようで、親友は納得してくれたそうです。

自分と向き合うって大変だけど

私は、「頑張れば頑張っただけもっと悩むってどういうこと? なんで友達にそう話したの?」って、彼女に聞いてみました。

すると、自分にも悩みがあるけど、創価学会の信心は悩みを消してもらおうっていう宗教じゃなく、自分自身とちゃんと向き合わないと解決しない。そのためにお題目や学会活動を頑張っていくと、いつのまにかそれまで悩んでいたことより、ずっと高い目標に向かって悩んでいて、目の前の壁を乗り越えていたことに気付くことがある。それってすごく大変だけど、自分を変えていける本物の宗教だと思う――そう、彼女は言うのです。 

幸せになるための信仰によって悩みがやってくるなんて、普通に考えれば矛盾しているかもしれません。でも創価学会員は、悩みは自分を変える成長のチャンスと捉えて、全部意味があると受け止めます。私も、同じような悩みを持つ人と心から共感できて励まし合えた時、「悩んだことは無駄じゃなかった」と実感したことがあります。これは、第三代会長の池田大作先生が教えてくれた、「宿命を使命に変える」という考え方です。創価学会員には、「難」や「宿命」と呼ぶ、人生の中でぶつかる壁に出あった時、むしろいよいよ燃えて、その課題と向き合っていく「不屈の負けじ魂=負けない心」が染みついている。そのことを私も、年若い彼女から教えてもらいました。

いつも本気の言葉を使い、核心をついた話をする彼女は、本当にまぶしくてかっこよくて、私は話すたびに勇気をもらっています。

フラットに、自分の頭で考える力

先日、衆議院議員選挙が終わり、一緒に公明党の支援活動を頑張っていた、ある後輩に電話をしてみました。
特に今回の選挙期間、毎日のように『政治とカネ』問題の報道を目にしたことについて、こんな風に話してくれたんです。
「税金をどう使うかは大切な問題で、私も納得がいかない部分があります。けれど、テレビの報道やXでは攻撃的な言葉ばかりが目について、そういう情報だけを見ていたら、現政権ではなくて、野党に投票するのが普通だなって感じるほどでした。
でも友達が、公明党の政策について語る私の話をまっすぐに聞いてくれたんです。ウソかホントか分からないものも含めて、いろんな意見が世間に溢れている中で、公明党の政策と他の情報を比較して考えて、そのうえで共感してくれた。フラットに自分の頭で考えられる友達はすごいなって思いました」

時代感覚に優れている彼女が、学会活動や友人との対話を通して、直接、相手に語る大切さを感じ、政治の話をもっとオープンにできるような社会を作りたいと思ったこと。それ自体が、社会を明るくしていく希望だと感じています。

新しい自分を開いていける

私は、自分自身が先輩になることへの重圧に一人で悩み、緊張していました。それが、池田華陽会の活動を通して、創価学会は年齢の上下なんて関係ない組織なんだと気づくことができました。

みんなが横並びで、池田先生の弟子として、悩みも、葛藤も、幸せも共有しながら、ああでもない、こうでもないって話して進んでいける。めちゃくちゃ年下に学べるし、頭が硬い私をどんどん柔軟にしてくれる。新しい自分を開いてくれる場所が創価学会であり、池田華陽会なんだと、今は思っています。人を頼るのが苦手な私が、年下を心から頼りにできた時、心を開いて相談できた時、少しだけ大きな自分に成長できました。

池田先生は、

「相手によって威張ったり、下手に出たり、また、“立場”を鼻にかけてものを言うような生き方では、本当の友情は芽生えないし、本当の外交もできない。しかし、一個の同じ人間であるとの視点に立てば、共通項が見え、互いに身近に感じられるものだ。それが相互理解の手がかりにもなるし、共感も生まれる」
(『新・人間革命』第13巻「金の橋」の章)

とつづっています。

すべての人と尊敬し合い、学び合い、励まし合うことができる――。そんな学会のつながりを、私は心から誇りに思っています。

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#政治 #宗教 #文化 #活動 #音楽

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