創価学会に戒律はありますか?

特定の戒律は存在しません。南無妙法蓮華経の御本尊を信じて持ち、信仰実践を行うことが戒に当たります。

仏道修行者が守るきまりが「戒」と「律」です。仏教では、「戒」は「仏道修行者が自ら誓い課した戒め」であり自律的なもの、「律」は「教団の規則」であり他律的なものを指します。総称して「戒律」と呼ばれることがあります。

日蓮大聖人は、末法ではさまざまな戒律を遵守しても無益であるとし、法華経(見宝塔品)の文に基づいて、“法華経を受持して実践することが、末法における持戒である”と述べられました。創価学会においても、“日蓮大聖人の御精神のままに、南無妙法蓮華経の御本尊を受持することが、そのまま戒を持つことになる”(受持即持戒)と捉え、実践しています。ゆえに、戒律という言葉でイメージされるような、信仰実践上の厳格なルールや行動制限はなく、妙法を持つ仏法者として常識豊かな振る舞いを志しています。

その上で、「創価学会会則」や「創価学会社会憲章」といった、会の規定や行動規範は存在します。例えば、「会則」第2条には「この会は、日蓮大聖人を末法の御本仏と仰ぎ、根本の法である南無妙法蓮華経を具現された三大秘法を信じ、御本尊に自行化他にわたる題目を唱え、御書根本に、各人が人間革命を成就し、日蓮大聖人の御遺命である世界広宣流布を実現することを大願とする」とあり、人間革命(内面の変革)を通して、世界広宣流布(世界に仏法の生命尊厳の教えが広まること)を目指すことを目標に掲げています。

また「創価学会社会憲章」では、「仏法の生命尊厳観を基調に、平和・文化・教育に貢献する」など、学会員としての社会的使命について記されています。